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【EVE活シリーズ】穴に魅せられて – Tica Gravina

【EVE活シリーズ】穴に魅せられて – Tica Gravina

NACHO Wormhole noT Found 通称N404 所属のTica Gravinaと申します。
今回は私のEVE活をご紹介させていただきます。

EVE Onlineにプレイヤーの数だけ存在するといわれるプレイスタイルの中で私が選んだのは、ワームホール宙域に定住し、そこに発生するPVEや採掘系コンテンツから富を享受する「ワームホール入植者」と呼ばれるプレイスタイルです。

ゲーム設定上、未開拓領域とされるワームホール宙域には、多くの点で既知宇宙(High,Low,Null各宙域)と違う特徴があります。

一つ、恒常的な移動を保証する星系間スターゲートが存在せず、ワームホールによる星系同士の接続状況は刻々と変化する。

一つ、ワームホール接続には質量という要素によって移動の制限が存在する。

一つ、あらゆる戦闘行為、あらゆる武装の使用が許可される。

一つ、星系内ローカルチャットのキャラクターリストが常時更新されない。

等々…。

特に「ローカルチャットのキャラクターリストが更新されない」という特徴は、ワームホール宙域で利益を得るためにコンテンツに挑戦するプレイヤーにとっては「他プレイヤーからの襲撃を察知する手段が限定される」という大きなマイナス要素となり、妨害や撃沈されるリスクの増大につながります。

逆にワームホール宙域にPVP、もしくはPKの機会を求めるプレイヤーにとっては「待ち伏せによる奇襲や急襲」の成功率にプラス要素として働き、さらにワープ妨害バブルやボムといった武装の使用制限がないことも相まって魅力的な狩場となります。

そんな襲撃する側に強力なアドバンテージのある環境の中、なぜあえて襲撃を受ける側に立つプレイスタイルを選んだかというと、単純にそのリスクに見合う莫大な利益をワームホール宙域のコンテンツから得ることができるからです。

▲ワームホール宙域固有のフラーレンガスの採掘に従事する採掘フリゲートの艦隊

また、いつ襲われて喰い物にされるかもしれないという緊張感やそれに打ち勝って無事に利益を確保した瞬間の達成感もワームホール生活ならではのゲーム体験の重要な要素です。

別ゲームで例えるならDead By Daylight(脱出を目指す生存者側と生存者全滅を目指す殺人鬼との非対称な立場で繰り広げられる、かくれんぼ&鬼ごっこ系のゲーム)の生存者側での楽しみ方とよく似ていると思っています。

ワームホール宙域のコンテンツの中でも、PVE戦闘サイトでスリーパーNPCを撃破することで報酬を得る行為、通称ラッティングからは文字通り桁違いの利益が見込めます。

毎月DevBlogに投稿される月間経済レポート(Economic Report)でもEVE Onlineのゲームシステム上にISKを純増させる商品のSleeper Componentsとして動向が注目、分析されるほど日々利益を生んでいるコンテンツです。

▲スリーパーNPCの戦艦。強力な全属性防御を備えていて排除には相当な火力が必要。

ラッティングは撃破対象となるスリーパーNPCが比較的強力かつ厄介な性能を備えているため、低難度のサイトでも戦闘巡洋艦クラス、より高難度のサイトとなると戦艦やそれ以上の戦力が攻略に必要となります。しかもサイト攻略中、それらの艦船は他のプレイヤーに対して無防備となり、襲撃する側にとっては格好の獲物となります。

ではラッティングや採掘に挑む私たちは襲撃されるリスクをどうすれば避けられるのか。
私が試行錯誤の末に行き着いた「安全確保」の戦略は大きく分けて3つ挙げられます。

① ピケット艦(警戒艦)による早期警戒網の構築

これは前述の「ローカルチャットのキャラクターリストが更新されない」環境への対策で、拠点星系に接続する全てのワームホールの出入りを監視することで、いち早く危険を察知できる体制の下活動するという戦略です。

ワームホール宙域での周囲警戒の要となる指向性スキャンも索敵距離に限界があり、星系全体を警戒できない場合があります。また、遮蔽装置を起動して潜伏されると見失う(スキャンロストする)弱点もあります。

しかし、ワームホールを通じて星系に進入・退出する瞬間はどんな艦船であっても遮蔽のマントを脱ぐ必要があり、しかもワームホール自体が出入に反応して鳴動するため、この警戒網に気づかれずに星系内に侵入することは困難です。

▲ある日の早期警戒網。時たまとんでもない場所にワームホールは接続する。

② 拠点星系の“戸締り”の徹底

襲撃者の侵入ルートになるワームホール接続自体にもワームホール(穴)毎に設定された通過可能総質量を越える質量を人為的に通過させることでワームホールを寿命を待たずに消失させる「穴つぶし」というテクニックが存在します。

この穴潰しを積極的に実施して拠点星系へのアクセス経路を掌握、管理することで害意あるプレイヤーの侵入自体を防ぐ防御戦略です。

星系内のすべてのワームホールを消失させてしまえば(ゲームシステム上一時的とはいえ)ほぼ完全な閉鎖空間にすることもでき、内部で比較的安全に活動することが可能となります。

▲穴潰し作業のためワームホールに突入するレイヴン級戦艦の一隊。

③ コンテンツ攻略の効率化

これはEVE Onlineのすべてのコンテンツで言えることですが、単艦に対して複数艦での攻略は完了までの時間を大きく短縮することができます。ガスや鉱石の採掘でも人手が多くなれば、同じ時間でもより多くの資源が回収でき、PVEでも投射するDPSが増加するため効率的に敵性NPCを制圧できます。

ワームホール宙域ではコンテンツ攻略時間の短縮は他プレイヤーに無防備な姿をさらす時間を短縮することに繋がり、結果的に襲撃を受けるリスクを下げることができます。

▲宙域内に最大限の安全が確立されているからこそ投入できる最高戦力。

しかし残念ながらこれらの安全確保の戦略も完全ではありません。

ピケット艦の警戒網は必要なキャラクター数が多く、しかも既に侵入していたプレイヤーには効果がありません。

拠点の戸締りも穴潰し作業には専用の艤装を施した戦艦などを使用しますが、作業中は無防備となるため襲撃を受ける危険を常に考慮する必要があります。また新たに生成されるワームホール接続を制御する手段はなく、往々にして新たなワームホール接続の発生は襲撃者の侵入と同義であり、致命的なトラブルに発展します。

複数隻によるコンテンツの同時攻略も準備に多くのリソースを必要とする割に、一度襲撃を受けてしまえば被害が倍増する遊び方です。

▲急襲、蹂躙されたラッティング艦…だった物と私。

つまり最終的にはBob(ワームホール宙域で起こる偶然、幸運、不運を司るといわれる存在。いわゆる神)の御心次第で大きく結果が変わる、不確実性に支配されたゲームプレイであるということは残念ながら変えられません。
 
このような「自分がコンテンツを楽しみつつ、誰かのコンテンツにされないように身を守る」という独特な環境を最大限に活かした一種のPVPを楽しめるワームホール生活を私はとても気に入っています。

以上が私Tica GravinaのEVE活紹介でした。これからワームホール宙域へ挑戦する方々に少しでも参考となれば幸いです。Fly safe! o7

ワームホールはNew Eden各地に存在し、いつでもあなた方を迎え入れてくれることでしょう。

…コッチニ・・・オイデヨ…。コワクナイヨ…。

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